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第二章 第八十五話 十二人の死人、同じ印

last update publish date: 2026-10-31 10:59:52

第二章 第八十五話 十二人の死人、同じ印

 東籍院から届いた「青帳は十九年前にすべて廃棄済み」という正式回答と、戸部に十八年間残り続けている青帳関係の支出記録を並べて眺めていると、どちらか一方が嘘なのか、それとも両方とも別々の意味で正しいのか分からなくなり、私は朝から三度目になる溜息をついた。

「鈴花、今日は溜息多くない?」

 向かいで封布を畳んでいた蘭々が言うので、私は顔を上げた。

「数えていたんですか」

「三回」

「暇なんですか」

「暇じゃないよ。でも鈴花が溜息つく時、最初は普通なのに二回目からちょっと長くなって、三回目になると紙を睨むから分かりやすい」

「そんな癖ありません」

「あります」

「ありません」

「ありますね」

 横から方玄まで口を挟んだので、私はそちらを見る。

「方玄さん

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